飛島しあわせ物語

とにか新聞 平成28年11月8日号

第十五号

 村民の皆さん、前回のとにか新聞(No.14)で地方創生を取り上げました。その続編から始めます。

今回のテーマ 地方創生 計画的に将来を見据えた飛島村の村政を

 ここで、地方創生のおさらいをします。これは、国が「まち・ひと・しごと創生法」を平成26年に制定したことが始まりです。この地方創生は、「地方人口ビジョン」と「地方版総合戦略」からなっています。これは、地域活性の処方せんとなるものです。

 本村地方版総合戦略の中で、地方創生に必要な基本目標を達成するために実施する重点施策が、適切に推進できているか、その施策の効果を客観的に検証するということ、また、重点施策の進捗状況を基本的に毎年、評価・検証することと重点施策の進捗状況に応じて、その施策と業績評価指標は、毎年見直しを行うと記載してあります。
 要するに、一度計画を策定すれば終わりでなく、毎年、進捗状況を把握し、必要に応じて見直し、重点施策を行っていくということです。

 なお、この重点施策の進捗状況等を公開してください。

「恣意(しい)的から計画的に!」

 平成28年4月から任意予防接種(おたふくかぜ、B型肝炎、ロタウイルス)の個人負担が実質無料になりました。無料になった理由は、保護者の経済的負担の軽減を図るものであると村は言っているが、はたしてこれは適切な表現なのか。言葉は、慎重に使わないと誤解を招く恐れがあります。

 役場が行っている全ての仕事(施策)は、本村の行財政運営の最上位計画である総合計画のどれかに位置づけられています。
 それは、防災、防犯、交通安全、道路、子育て、健康長寿、高齢者福祉、学校教育等の計画からなっており、その計画の中に、経済的負担の軽減という項目は、ありません。
 経済的負担の軽減という観点からの無料というのは、ひとつ間違えると、本村は財政豊かだから、いろいろなサービスをタダ(無料)にせよという筋違い、勘違いの議論を引き起こす原因、要因になります。

 この任意予防接種無料の総合計画の位置づけをみると、「総合計画ー健康長寿ー疾病予防ー予防接種事業」であり、子どもの命を守るための事業ではないか。政策的にとらえるならば、少子化対策でもある。

 任意予防接種無料の発端は、議員の一般質問、とにか新聞(No.10)に掲載したことが引き金になったのか? そうではなく、当然、村長が必要と判断したから行った?

 この任意予防接種の個人負担無料は、村民にとっては、よいことでありますが、この無料は、突発であり、場当たり感がぬぐえない。
 何故なら、経済的負担の軽減と図るというのは、財政が豊かであるからできるのであって、ここからは、計画性も、施策性も感じられない。まさに、財政力でいつでも恣意(しい)的にできるからであります(恣意とは、気ままで自分勝手なさま)。
 このようなことを行っている村長(役場)では、南海トラフ等の災害が発生したときに、しっかりとした対応はできるのか、非常に懸念します。災害対応は、恣意的ではできません。

 地域防災計画、地震被害想定調査等の計画が策定されており、また、防災対策事業として業務継続計画(地震災害編、津波災害編)が策定されています。この地震災害・津波災害編の「基本的な考え方」の中に次のことが書いてあります。一部抜粋すると「業務継続計画は、計画を策定すれば災害時の業務継続が滞りなく行えるというものではない。計画策定をもって終わりではなく、検討と対策を続けることが不可欠である」と掲載されています。

 これを踏まえて、これらの計画が机上だけで終わらないように、計画に基づく訓練をして、職員には実務的なノウハウを身に着けて、災害時に活躍してほしいものであります。

「将来の飛島村は?」

 国は、自治体に地方版総合戦略を課しました。あなたの自治体は、今後どうなるの、人口は減るの、それでいいですか、よくなければ、自分たちで考えなさいということを突き付けたのであります。

 身近な話しをしますと、農家等の息子が県外の大学進学、仕事等の都合で同居していません。このようなケースは、村内あちこちで見かけます。今後もこの傾向は続きます。ますます人口が減ります。

 また、区長に村民でない人がなっているケースが以前にあったが、 地区村民の代表である区長の要件は、まず村民であるべきではないのか。このことは、本村の行政レベルの低さを感じるものであります。

 今後、人口が減り、高齢者だけが増える過去にない時代を迎えます。高齢者が、住みやすく、暮らしやすいむらづくりをしてください。

※「とにか」とは、飛島の「と」、日本の「に」、変えるの「か」の頭文字をとってつけた名称です。「とにか会」は、身近な地域から、暮らしを見つめ直し、村民の幸せを追求する村づくりを目指して、運動を展開していきます。

飛島から日本を変える会代表 八木敏一

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村民のみなさんを幸せにをスローガンに 飛島から日本を変える会 代表 八木敏一のプロフィール 1953年 飛島村生まれ 飛島村立小中学校を卒業 愛知県立松陰高等学校を卒業 1971年 飛島村役場に就職 2011年 同役場を退職 プロフィールを閉じます