
村民の皆さん、こんにちは。今回は、「介護保険料」について考えます。
介護保険料が高い !!!
本村の第7期第1号被保険者(※1)介護保険料基準月額(以下、第◯期介護保険料と表記)は、6,350円です。年間では、76,200円です。愛知県の市町村で一番高いのは、名古屋市の6,391円であり、その次が本村です。また、弥富市は、5,540円、蟹江町は、5,500円です。
また、本村の第5期介護保険料(平成24~26年度)から第6期介護保険料(平成27~29年度)の伸び率は、40.2%と異常に高くなりました。第6期介護保険料は、愛知県の市町村でダントツの第1位であり、金額は6,520円でありました。本村の介護保険料は、第6期から急激に高くなりました。
※1 第7期の期間は、平成30~32年度です。第1号被保険者とは、65歳以上の方です。
なお、村は、第7期第1号被保険者介護保険料等を決めるにあたり、高齢者保健福祉計画・第7期介護保険事業計画(※2)を平成30年3月に策定しています。この計画は、本村HPで閲覧できます。
※2 飛島村高齢者保健福祉計画・第7期介護保険事業計画(クリックすると飛島村ウェブサイトに移動します)
何故、介護保険料は高いのか?
では、何故、本村の介護保険料は、高いのか? 結論から言えば、介護給付費用額が多いからです。その費用額の多いものから順にあげると、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設(老人保健施設)、通所介護、通所リハビリテーション他になります。また、平成28年度実績値を見ると、介護老人福祉施設・介護老人保健施設サービスの給付費が全体の5割を占めています。
また、本村の第1号被保険者1人1月あたり費用額(25,210円)は、全国(23,567円)、愛知県(21,197円)より高くなっています(※2のP.16から)。
施設サービスの給付費が多い。また、一人あたりの費用額も多い。これらから、介護保険料が高い理由が浮かび上がってきます。
情報は、正しく伝えることが大事である!
また、介護保険料額決定通知書に同封してあるチラシ文書「平成30年度から介護保険料が変わりました」の下段に「高齢化率が上昇しても、要介護認定率が低下すると保険料が下がります」と書いてあるが、はたしてそうなのか? 調べてみました。近隣の弥富市の要介護認定率は、平成26年12月末時点では、15.0%であり、平成29年12月末時点では、14.9%と下がっているが、保険料は、4,550円(第5期)、4,760円(第6期)、5,540円(第7期)に上がっています。
第7期第1号被保険者介護保険料の算出方法は、計画(※2)のP.131に記載してあり、その算出式には、要介護認定率は出てきません。どうやら、要介護認定率と介護保険料は、相関関係はないみたいであります。
介護保険料は、介護保険費用額(3か年の見込み)により左右されます(詳細は、計画(※2)のP.96~132を参照)。前期より当期の介護保険費用額が少なくなれば、介護保険料は下がる可能性があり、多くなれば、介護保険料は上がる可能性があります。
さて、チラシを作るのは、自由であるが、あたかも要介護認定率が低下すると保険料が下がるという間違った印象を与えるような書き方は、適切ではありません。役所というものは、自分たちの都合の良いことしか、書かないみたいです。情報は、客観的事由に基づき、正しく伝えて欲しいものであります。
介護保険料を下げるには !?
さて、第6期(6,520円)に比べ、第7期介護保険料(6,350円)は、若干下がったが、高値安定であります。この高値安定の介護保険料(6,350円)を弥富市(5,540円)、蟹江町(5,500円)並みに下げる方策はあるのか。まず、介護保険料を下がる条件は何なのか。結論から言えば、介護給付費用額が前期より減少することです。
医療費、介護給付費等の社会保障費は、国・県・市町村がいろいろ対策を行っていても、不思議なもので増えます。本村においても、その立派な計画(※2)等に基づき事業を行い、保健福祉担当課等は頑張って仕事をしています。それにも関わらず介護保険料が高いということは、どこかに問題があります。介護保険担当課は、その要因を真剣に考え、介護保険料を下げるために今回策定した計画(※2)以外に中・長期的な戦略計画を策定しないと、介護給付費は減少するどころか、ますます増加し、保険料は上がる一方であります。
最後に、第8期介護保険料(平成33~35年度)がいくらになるか、今から、非常に楽しみであります。村長始め職員の皆さん、かんばって仕事をしてください。